「ベストな睡眠」の予測値について

熟睡アラームの分析画面では、睡眠不足の時間を累積した睡眠負債を表示します。睡眠不足の判定基準となるのが、「ベストな睡眠」の項目にある「ベストな就床時間」です。

アプリの初期状態では、「ベストな就床時間」は自動で予測値を算出します。ここではその予測の仕組みについて解説します。

ベストな就床時間と睡眠負債

熟睡アラームは、睡眠記録に入力された「目覚めの気分」のデータに基づいて「ベストな就床時間」を予測します。

具体的には、睡眠記録に目覚めの気分を「良い」「最高」に設定した場合、その記録はユーザにとって十分な睡眠がとれたと判断します。そしてこれらの記録を基に「ベストな就床時間」の予測値を決定します。
逆にいえば、過去の睡眠記録で目覚めの気分で「良い」「最高」が存在しない場合は、十分な就床時間がとれたかが判断できないため、「ベストな就床時間」の予測ができません。

そして「ベストな就床時間」より短い睡眠記録があれば、睡眠不足があると判断して睡眠負債を算出します。

目覚めの気分で睡眠負債が変化する

睡眠負債はリアルタイムで算出するため、目覚めの気分の入力直後に睡眠負債が変化する場合があります。典型的な例でご紹介しましょう。

例えば、「ベストな就床時間」が7時間に設定されているAさんがいます。
このAさんは、5時間就床を6日間続け、そのすべての睡眠記録の目覚めの気分に「良い」「最高」以外を付けていたとします。

目覚めの気分があまり良くなければ、この6日間分は十分な睡眠が得られていないと判断します。このため「ベストな就床時間」(7時間)と、実際の就床時間(5時間)の差分(2時間)を睡眠不足とし、6日間の累計の12時間が睡眠負債として算出されます。

目覚めの気分で睡眠負債が増えるケース

7日目でAさんは8時間就床をし、目覚めの気分を「最高」にしたとします。
「ベストな就床時間」は7時間に設定されていますが、熟睡アラームは「この人が必要な就床時間は7時間より長いかもしれない」と推測します。そして「ベストな就床時間」が7時間以上に変更されます。
そうすると、過去6日間の睡眠不足の差分がさらに開くので、睡眠負債が増える結果になります。

目覚めの気分で睡眠負債が減るケース

7日目でAさんは6時間就床をし、目覚めの気分を「最高」にしたとします。
「ベストな就床時間」は7時間に設定されていますが、熟睡アラームは「この人が必要な就床時間は7時間より短いかもしれない」と推測します。そして「ベストな就床時間」が7時間以下に変更されます。
そうすると、過去6日間の睡眠不足の差分が縮まるので、睡眠負債が減る結果になります。

なお、睡眠不足の状態が続いていれば、6時間程度の睡眠で目覚めの気分がよくなることはあまりないので、この例はレアな状況です。

自身の理想の就床時間を知る

人にはそれぞれ異なる理想の睡眠時間があります。個人差があり、さらに年齢によっても変化してゆきます。そして熟睡アラームが提供する「ベストな就床時間」はその時点の予測値にしか過ぎず、ご自身が理想とする睡眠時間とずれている可能性があります。

理想の睡眠時間を理解している方は

ご自身の理想の睡眠時間を理解している方は、アプリの予測値を使わずに、ご自分で「ベストな就床時間」を設定した上で、睡眠負債を増やさないための生活を心がけるといいでしょう。

理想の睡眠時間を知りたい方は

ご自身の理想の就寝時間が分からない場合は、アプリの予測値を活用する方法があります。
睡眠負債がたまっている状態で、もし「ベストな就床時間」が8時間に設定されているなら、毎日8時間以上を目標にして就寝します。8時間以上の就寝を繰り返して睡眠負債がしっかり解消されてゆけば、8時間睡眠では長いと感じるようになるかもしれません。

例えば、アラーム無しでも7時間程度の睡眠でも自然に目覚め、気持ちよく起きられるようになれば、理想の睡眠時間に近づいている証拠です。そのタイミングで目覚めの気分を「良い」「最高」に設定すれば、アプリの予測値が変更されて睡眠負債が減ります。これを繰り返せば、ご自身の理想とアプリの予測値がどんどん近づきます。

 

ご自身の理想の睡眠時間を知り、その通りに実践すれば日中のパフォーマンス向上が期待できます。もしかしたら普段の生活スタイルを変えることになるかもしれませんが、健康面でも十分な睡眠時間の確保は大切であることを理解しておきましょう。