※「レコーディング快眠法 医師が教える眠りの処方箋」(朝日新聞出版)
国立精神・神経医療研究センター 三島和夫 著
今回ご紹介する快眠方法は国立精神・神経医療研究センター三島和夫先生が提唱する「レコーディング快眠法」です。
レコーディング快眠法の目的は「ベッドで過ごす時間」と「実質睡眠時間」の差を縮めて睡眠の効率を高めることです。
睡眠の効率が高まることで眠りの質も高まり心身の状態も改善します。
それではレコーディング快眠法の5つのポイントを見ていきましょう。
ポイント1.睡眠日誌から実質睡眠時間を計算する
ポイント2.ベッドにいる時間を制限する
ポイント3.ベッドで90%以上眠れたら30分延長
ポイント4.ベッドで85%以下しか眠れないなら短縮
ポイント5.寝る前に体をリラックスさせる
以上です。それではそれぞれのポイントについて解説していきます。
■ポイント1.睡眠日誌から実質睡眠時間を計算する
実質睡眠時間以下の4項目から計算します。これらはすべて睡眠日誌で管理します。
①ベッドに入った時刻・・・入床時刻
②実際に寝付いた時刻・・・入眠時刻
③夜中に目が覚めた時間・・・覚醒時間
④起床した時刻・・・起床時刻
実質睡眠時間はベッドにいた時間ではなく、入眠してから起床するまでの時間から途中で起きた時間を差し引くことで求められます。
実質睡眠時間=入眠から起床までの時間(④-②)-夜中に目が覚めた時間(③)
これらを1~2週間計測して平均の実質睡眠時間を求めておきます。
■ポイント2.ベッドにいる時間を制限する
ポイント1.で求めた実質睡眠時間+30分しかベッドにいないように調節してください。
たとえば実質睡眠時間が6時間30分だった場合、+30分のなので7時間がベッドにいていい時間となります。
毎朝7時に起床するかたは午前0時にベッドに入ることになります。
■ポイント3.ベッドで90%以上眠れたら30分延長
ポイント2.で設定した入床時刻-起床時刻で90%以上の実質睡眠時間がとれた場合はベッドにいる時間をさらに+30分追加してください。
たとえば午前0時に寝て7時に起床した際90%以上の実質睡眠時間がとれた場合は午後11時30分にベッドに入ることになります。
■ポイント4.ベッドで85%以下しか眠れないなら短縮
ポイント3.の作業を続けてどんどんベッドに入る時刻(就床時刻)を早めていくとどこかかで実質睡眠時間が85%以下となります。
これは睡眠の効率が落ちて睡眠の質が低下している証拠です。この場合は再度就床時刻を遅くしてベッドにいる時間を調整してください。
■ポイント5.寝る前に体をリラックスさせる
「レコーディング快眠法」の中で三島和夫先生は眠る前の心身のリラックスを推奨しています。寝室以外での読書や音楽鑑賞、アロマそして書籍で紹介されている「筋弛緩法」などです。「筋弛緩法」の詳細をお知りになりたい方は是非書籍をご覧ください。
以上が国立精神・神経医療研究センター三島和夫先生が提唱する「レコーディング快眠法」です。いかがでしょうか?正直、睡眠中の記憶をたどり毎日睡眠日誌を付けたり睡眠の効率を日々計算してベッドに入る時間を調整したりとちょっと面倒かなと思ったのではないかと思います。
ところが、熟睡アラームを利用すれば簡単に「レコーディング快眠法」が実践できます。
キーワードは「睡眠効率を85%~90%にそろえる!」です。
■熟睡アラームでの活用法
熟睡アラームではポイント1.~ポイント4.までの睡眠日誌での必要項目、ポイント3、4の睡眠効率の計算も毎日自動で行ってくれます。
(記録画面)
(睡眠効率が90%以上の場合、30分はやくベッドに入る)0時に寝て睡眠効率が90%以上なら 11時30分に寝る
(睡眠効率が85%以下の場合、少し遅くベッドに入る)11時30分に寝て睡眠効率が85%以下なら 11時30分より遅く(例:11時45分~0時の間)に寝る
つまり熟睡アラームで毎日睡眠を計測し、睡眠効率が90%以上なら30分入床時刻を早くし、睡眠効率が85%以下なら入床時刻を遅くしてベッドにいる時間を短くすればいいのです。これを繰り返し「睡眠効率が85%~90%」に収まるように睡眠習慣を構築することで、一生ものの「快眠法」を手に入れることができます。
熟睡アラームを活用して是非お試しください。
※お使いの寝具によってはセンサーが働かず、どんなに就床時間を長くしても睡眠効率が下がらない(85%以下にならない)場合があります。熟睡アラームでは、睡眠グラフ上で覚醒と判断された時間帯が赤い帯として表示されます。この赤い帯の出現具合がご自身の体験と一致していないと感じる場合は、熟睡アラームを使わずに「レコーディング快眠法」の実践をお試しください。