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2020.10.26
ReleaseWeb

ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)を調べる

熟睡アラームクラウドサービスのwebアプリ(マイデータ画面)に、ソーシャルジェットラグの項目を追加しました。現代人特有の睡眠リズム「ソーシャルジェットラグ」を理解し、生活の改善にお役立てください。

ソーシャルジェットラグとは?

ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)は、ドイツの時間生物学博士Till Roenneberg(ティル・ロネンバーグ)によって提唱された概念です。まずはソーシャルジェットラグとは何か、を簡単に説明しましょう。

人には個別の体内時計があり、多くの人は「眠くなってきたからそろそろ寝よう」と体内時計に従って就寝します。しかし起きる時はどうでしょう?体内時計まかせで起床した場合、もし仕事や学校に行く予定があるとしたら遅刻かもしれません。遅刻はできないので、熟睡アラームのような目覚まし時計を使います。そしてアラームが鳴ったら、体内時計に逆らってでも起床することになります。このようなことから、仕事や学校のある「平日」は体内時計に従った睡眠ができず、睡眠不足に陥りがちになります。

対して、仕事や学校のない「休日」は「〇時に起きなければならない」制約がありません。平日が睡眠不足なら、休日は目覚ましを使わない限り高確率で朝寝坊になります。土日祝日やお盆休み、正月休みの睡眠時間が長くなるのは熟睡アラームの睡眠統計でも明らかで、多くの人が平日の睡眠不足を休日に補おうとしています。

さらに言えば、「明日は休みだから」という理由で夜更かしをし、それに乗じてさらに朝寝坊する(つまり睡眠時間が後方にシフトする)のも休日の睡眠の特徴です。同居人に気兼ねする必要のない(特に一人暮らしの)人は、休日の夜更かし&朝寝坊に一層陥りやすくなります。

このように「平日」と「休日」とで生活の時差が生まれると、その度に海外旅行に行ったかのような一種の「時差ボケ」状態を引き起こします。これが「ソーシャルジェットラグ」です。

ソーシャルジェットラグの怖いところ


ソーシャルジェットラグは、平日の就寝時間の中央時刻と、休日の就寝時間の中央時刻との差で算出できます。例えばある人の睡眠リズムが、平日では1:00 – 7:00(中央時刻=4:00)のところ、休日になると2:00 – 10:00(中央時刻=6:00)になるとします。4:00と6:00の差なので、この人のソーシャルジェットラグは2時間になります。

分かりやすく言えば、この人は「休日になるとタイに出かけて平日朝に日本に帰ってくる。2時間の時差ボケを毎週経験している」ようなものです。
2時間の時差ボケが1回だけならまだしも、毎週繰り返されれば体への負担が蓄積されて、健康リスクにつながります。一番の健康リスクは「肥満」で、Roenneberg博士によるとソーシャルジェットラグが1時間増えるだけで、肥満リスクが33%増えるとのこと(*1)。また平日初日の「月曜日がだるい」(いわゆるブルーマンデー)は、ソーシャルジェットラグが原因の1つと考えられています。

健康のため、平日のパフォーマンスを上げるためには、日ごろから十分な睡眠を取ることがとても大切です。

*1:Jet-Lagged By Your Social Calendar? Better Check Your Waistline

熟睡アラームでソーシャルジェットラグをチェックする

前置きが長くなりましたが、熟睡アラームのクラウドサービス使えば、過去の記録を基に自分のソーシャルジェットラグを調べることができます(クラウドサービスの利用は無料ですが、ここでご紹介するグラフを見るにはプレミアムサービスのご購入が必要です)。JUKUSUIアカウントをお持ちの方は、画面右上の[ログイン]にお進みください。

ステップ1

jukusui.comにログインして[分析]→[傾向]を選び、[表示項目]の[ソーシャルジェットラグ]にチェックを入れて[決定]をクリックします([表示項目]にすでに3つチェックが入っているときは、1つ外してください)。

ステップ2

[ソーシャルジェットラグ]のグラフが表示されたら、ご自身が休日だった日を選んでグラフ下部の[休日]のボックスにチェックを入れます。チェックが済んだら、右側の[休日を確定]ボタンをクリックすれば、グラフの右側に結果が表示されます。

  • 熟睡アラームでは、各記録の中央時刻の平均値を平日と休日に分けて算出しています。
  • 休日として設定されたデータはローカルストレージのみに保存されます(クラウドサービスには保存されません)。

この例では、ソーシャルジェットラグは0分(1分未満)ということになります。筆者は平日と休日の睡眠リズムに差がないつもりだったので、結果を見て納得しました。
ご自身でチェックしていただき、できるだけゼロに近づくように睡眠リズムを整えてゆきましょう。

その他のチェック方法

ソーシャルジェットラグは、平日の睡眠が規則正しいことが前提になります。しかし、そもそも平日の睡眠リズムが乱れている人も中にはいるでしょう。この場合は、マイデータの「就床時間の中央時刻」の表示項目が役立ちます。
[分析]→[傾向]を選び、[表示項目]から[就床時間の中央時刻]を選ぶと、次のようなグラフが表示されます。このグラフは、表示された期間のすべての記録において、就床時間の中央時刻の幅がどれくらいあるかを示したグラフです。

他にも、就寝・起床それぞれのリズムを表す折れ線グラフもご利用いただけます。このグラフを使うとリズムのばらつき以外にも、日を追うごとに就寝・起床が遅くなっている(後退傾向)か、早くなっている(前進傾向)かを知ることもできます。

ぜひこれらのグラフを活用して睡眠リズムの改善にお役立てください。