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2026.02.04
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【おやすみの国めぐり】南の島のハンモックナイト ― バリ島の“風の眠り”

南の島・バリでは、風が眠りを運んでくれます。
昼は鳥と波の音に包まれ、夜は潮の香りとともに静まりゆく。
人々は自然と同じリズムで一日を終え、ゆるやかな風の中で心を解き放ちながら眠りにつきます。
今夜は、“風の国”バリ島の眠りをのぞいてみましょう。

風が通り抜ける家

バリ島の伝統家屋――“バレ(bale)”と呼ばれる建物は、敷地内にいくつもの棟が中庭を囲むように建てられた、風が通り抜ける造りをしています。
その中には、屋根と柱だけの開放的な棟もあり、儀式を行ったり、ときには昼寝をすることも。
昼は風を通し、夜は月の光を招き入れる。
その穏やかな空気の流れが、暮らしの中に“涼やかな呼吸”を与えてくれます。

人々は古くからこの風を“神の息”と信じ、涼しさの中に“祝福の気配”を感じます。
夜になると、東屋や軒下のベッドやハンモックに横になり、波の音と虫の声を子守唄に眠るのです。
エアコンも、分厚いカーテンもいらない。
自然がそのまま、眠りの調律者です。

一日を通して「祈り」を捧げる

バリ島の一日は、祈りの香りから始まります。
朝、昼、そして夕――人々は花とお香を手に、神々への感謝を込めて“チャナン(Canang)”を捧げます。
家の前や庭先、店先、車の上にまで、彩り豊かな供え物が並び、その煙が風にのって漂うと、島全体がやわらかな甘い香りに包まれます。

祈りは、特別な儀式ではなく“日常のリズム”そのもの。
風に揺れる花びらのように、暮らしの中に自然と息づいています。
人々はそのたびに心を整え、感謝とともに穏やかな時間を過ごす。
そうして一日の終わりには、静かな風の中で眠りにつくのです。

ハンモックに揺られて、風のリズムに眠る

バリ島のリゾートでは、今も変わらずハンモックが人気です。
揺れるたびに風が肌をなで、木々の間を通る音が静かなリズムを刻む。
その揺れの周期は、お母さんの腕に抱かれて眠る時の呼吸と近いと言われています。

心拍がゆっくりになり、筋肉の緊張がほどけていく。
風と揺れに身をまかせることで、身体が自然に「眠りのテンポ」を思い出していくのです。

現地の人々にとってハンモックは、ただの休憩場所ではありません。
風と共に眠り、風と共に目覚める――それは、自然と調和して生きるための“暮らしの知恵”です。

夜をそっと開く、風の気配

バリ島の夜には、特別な静けさはありません。
かわりに、波・虫・風――たくさんの音が穏やかに混ざり合い、それが心地よい“夜の音楽”になります。

もし今夜、少し疲れを感じたら、窓を少し開けて、夜の風を部屋に入れてみてください。
風がそっと髪を撫でたら、それが合図。
あなたの中にも、バリ島の“風の眠り”が流れはじめます。

(文・熟睡アラーム編集部)

おやすみの国めぐり

第一回 サウナと眠りの国 ― フィンランドの夜に学ぶ“ととのう眠り”

第二回 昼と夜、2回眠る国 ― スペインの“シエスタの知恵”

第三回 ひと手間の眠り ― 日本のおやすみ前の習慣

第四回 星と眠る砂漠の夜 ― モロッコの“星に包まれる眠り”

 

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